・JR大森駅より
森ヶ崎行きバス(約10分)
北糀谷バス停下車(徒歩2分)
・JR蒲田駅東口より
森ヶ崎行きバス(約20分)
北糀谷バス停下車(徒歩2分)
医院名 |
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医療法人社団 原口小児科クリニック |
院長 |
原口 道夫 |
住所 |
〒144-0032 東京都大田区北糀谷1-11-8 アルトT 1F |
診療科目 |
小児科・アレルギー科 |
電話番号 |
03-3742-1517 |
その他 |
匿名加工情報の作成と提供に関する公表 |
花粉症は増加の一途をたどり、日本人の約20%の人が花粉症であるといわれています。今の東京ではもっと多いかも知れません。年々子供の花粉症も増え続けており、低年齢化の傾向がいっそう強くなってきています。花粉症の症状は子供の生活やひいては子供の成長にも影響を与えます。花粉症に負けないで少しでも快適に花粉症シーズンを乗り切れるように花粉症対策としてまとめました。
花粉症とは花粉に対するアレルギー反応によって起こる症状のことで、主に目や鼻に症状があらわれます。
しかし、アトピー性皮膚炎を悪化させたり、喘息の人の呼吸機能を悪化させたり、アレルギー疾患全般に影響があります。
スギ花粉による花粉症が多いのですが、日本ではほかにヒノキ、カモガヤ、ブタクサ、オオアワガエリ(チモシー)など約60種類にのぼる植物によって花粉症が引きおこされるといわれています。
日本ではもっとも多い花粉症で、通常花粉症と言えば、スギ花粉症のことを言います。戦後、植林政策によって大量に植えられたスギの樹は今青春まっさかりという状態で向こう20年ぐらいは元気に大量の花粉を飛散し続けると考えられています。スギは風媒花のなかでもずば抜けて多いのですが、その飛行距離も60~80kmぐらいは飛べると考えられています。東京の都心にも大量の花粉が飛んできます。さらに交通量の多いところでは排気ガス中のディーゼル粒子がスギ花粉によるアレルギー反応を増強するという研究もあります。実際、スギ花粉の多いはずの田舎に帰ると症状が軽くなる人もいます。
スギの花粉とヒノキの花粉を顕微鏡で見た概観は明らかに違うのですが、その抗原の構造は似た部分が多いので、検査をしてみるとスギ花粉とヒノキの花粉の両方が陽性になる人が多いのです。
どういうわけか、スギ花粉症の人はヒノキ花粉症の症状を合併することが多いのですが、ヒノキ花粉症単独の人はほとんどみられません。
スギ花粉症やヒノキの花粉症が一段落した5月中旬から6月下旬ごろ最も沢山の花粉が飛散します。(花粉の飛散時期は4月下旬から8月ぐらいまで)
河原や公園や空き地など土のあるところならどこでもあります。カモガヤなどのイネ科の植物は、ホソムギ、ハルガヤ、オオアワガエリなど種類も多く、抗原の構造が似た部分が多いので、ひとつのイネ科の植物で花粉症になるとほかのイネ科の植物も花粉症の原因となることが多いです。イネ科の花粉症は子供にも増えてきているように感じます。スギ花粉のように広範囲に大量の花粉が飛ぶことはないのですが、花粉の飛ぶ時間帯は8~10時ごろがピークですが、気温が高いほど早い時間帯から飛ぶことが多く、午後に急に気温が上昇する場合には午後も花粉が沢山飛ぶことがあります。また、ホソムギは激しい雨風のあとに多量の花粉を飛ばすことがあり、喘息発作をおこすことで有名です。
秋はブタクサ、ヨモギなどのキク科の花粉症に気をつける必要があります。ブタクサは、戦後、アメリカの進駐軍が持ち込んだものです。アメリカで花粉症といえばもっぱらブタクサのことです。(ヨーロッパでは、牧草として栽培されるカモガヤが有名です。)土地によって、花粉症も違うのですね。キク科の植物にはタンポポやマーガレット、ひまわり、コスモスなどがありますが、これらは主として虫が花粉を運ぶ(虫媒花)なので、ブタクサやヨモギやスギなどの風媒花と違って、多量の花粉が飛ぶことは普通はないので特別な状況をのぞいて花粉症の症状は出にくいのです。
関東地方の花粉のおおよその飛ぶ時期です。
1.よく晴れて、風の強い日
2.湿度が低く、乾燥した日
3.雨上がりの翌日の晴れた日
4.最高気温が高い日
アレルギーの病気の基本です。
具体的な対策例を下記に示しますので、実践してみてください。
布団に掃除機を当てると効果的
(布団専用ノズルが便利です)
じゅうたんは、室内に舞い込んだ花粉が付着しやすいだけでなく、アレルギーを悪化させるダニの温床にもなります。
花粉の飛散の多い日は特に注意が必要
1日のうち飛散の多い時間帯は午後1時~3時頃
換気をするなら花粉の飛ぶ量の少ない早朝か夜間にしましょう
目や鼻のかゆみ、くしゃみが止まらないなどの症状が出てしまうと、相当にひどい状態になっています。
実は本格的な症状が出始める前に、花粉症の症状を感じない程度の軽い炎症が目の粘膜や鼻の粘膜では起こっています。アレルギー反応の主役となるような細胞たちも勢ぞろいしているのです。この時期から抗アレルギー薬を使用し始めておくとシーズンを通して症状は軽くてすみます。
お薬には色々な種類がありますが、症状にあわせて組み合わせます。眠気が出やすい人には眠気の出にくいお薬を、鼻づまりの症状がひどい人は普通の抗アレルギー剤や抗ヒスタミン剤では効かないことが多く、喘息などにもよく使用する抗ロイコトリエン薬などを組み合わせます。一人ひとりの症状に合ったお薬を早めに使用していくことが大切です。
花粉を出来るだけ身体に入ってこないように注意して、有効なお薬を早めにつかっていくことでつらい花粉症の症状はぐっと楽になります。