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原口小児科クリニックのご案内

原口小児科クリニックのご案内

・JR大森駅より
森ヶ崎行きバス(約10分)
北糀谷バス停下車(徒歩2分)

・JR蒲田駅東口より
森ヶ崎行きバス(約20分)
北糀谷バス停下車(徒歩2分)

医院名
医療法人社団
原口小児科クリニック

院長
原口 道夫
住所
〒144-0032
東京都大田区北糀谷1-11-8
アルトT 1F
診療科目
小児科・アレルギー科
電話番号
03-3742-1517

アレルギー最新情報

 外来診療では出来るだけ必要な情報を詳しくお伝えしようと努力しているのですが、限られた時間の中ではどうしても限界があります。アレルギー疾患の治療には病気と治療の理解が重要です。

 しかし、アレルギー疾患の研究の進歩は目覚ましく、アレルギー疾患の常識は大きく変わり続けています。アレルギー専門医の間でも微妙に考え方に差があったり、受診する医療機関によっては全く違うことを言われることもあり、混乱されることも少なくないと思います。

 情報があふれる中で出来るだけわかりやすい形で役に立つTOPICSをお届けしたいと考えております。


最新TOPICS】

第2回)離乳期早期の《加熱鶏卵の摂取》が卵アレルギーの発症を予防する!!

 前回は卵やピーナッツなどのたんぱく質が「炎症のある皮膚から入ってくると食物アレルギーを起こすが、経口摂取された蛋白質は食物アレルギーをおさえる方向に働く」というお話を紹介いたしました。(二重抗原暴露仮説

 今回は、実際に乳児期早期から「徹底的に皮膚の状態をよくして、早期から少量の加熱卵を与えて、卵アレルギーを予防できた」という成育医療センターの研究成果(PETIT study)をご紹介します。

 アトピー性皮膚炎の乳児(生後4か月~6か月)121人を対象として、ステロイド剤も含めて皮膚の状態を徹底的に良くしておいて、加熱卵少量を生後6か月から<与えるグループ>と<与えないグループ>に分けて、1歳の時に卵約1/2個の負荷試験を行いました。

 その結果、鶏卵アレルギーの発症リスクは卵を食べなかったグループに比べて、約1/5になりました。また、卵を早期に開始しても鶏卵アレルギーを発症してしまったグループとみると湿疹が再燃していたことがわかっています。

 つまり、湿疹のある状態で卵を食べ続けても鶏卵アレルギーは阻止できない可能性があります。この研究のポイントは徹底的な皮膚のケアと少量の加熱鶏卵を使用したことです。

 この研究では食品会社の協力で全卵の加熱卵粉末を作成し使用しています。生後6か月から9か月の間は加熱卵紛末を毎日50㎎(=卵0.2g相当)、生後9か月から12か月まで加熱卵紛末毎日250㎎(=加熱卵1.1g相当)を与え続けています。

 出来るだけ皮膚をスベスベにして、少量の加熱卵を早期から開始することの重要性はわかりますが、実際には加熱した卵の粉末なんて手に入らないですし、卵1個はだいたい50グラム前後はありますし、卵0.2グラムというのはメチャクチャ少ないですね!!このぐらいの量でも効果はあるのですね。

 実際には皮膚をできるだけスベスベにして、オマジナイ程度でよいですから固ゆで卵の黄身を早期から離乳食に混ぜるようお薦めしています。おまじない程度というのは耳かき1杯程度のイメージです)

バックナンバー一覧表

1回)二重抗原暴露仮説   食物アレルギーの新しい考え方

 2008年、イギリスの小児科医Lack.G氏は食物アレルギーに関する新しい概念:「炎症のある皮膚から食物アレルゲンが 侵入するとアレルギーを起こすようになり、適切な量とタイミングで 経口摂取された食物は、むしろアレルギー反応をおさえる免疫寛容を誘導する」という「二重抗原曝露仮説」を提唱しました。

 

 現在では仮説なんかではなく、食物アレルギーの基本的な考え方の基礎になっています。外来でも何回もこの図の説明をしていますのでまたかと思われる方も多いかもしれませんが、やはりこのコーナーの第一回目を飾るにふさわしい素晴らしい図です。

 

 炎症のある皮膚から侵入してくる物質に対しては皮膚の免疫細胞は過敏に反応し敵だと認識して抗体を作って攻撃します(アレルギー反応。ところが消化管の免疫は消化管に入ってくるものをすべて排除していては栄養も取れませんが、やはりウイルスや細菌などの有害なものは排除するよう攻撃しなければなりません。

 そこが消化管の免疫システムのうまくできているところで、人体に有益な食物などの物質には攻撃しないようにブレーキをかけます。これが「免疫寛容」といって、有用な物質を排除しないよう働く仕組みなのです。このブレーキが弱いと食物アレルギーが発症すると考えられます。予防的に食物除去をしているとこの「免疫寛容」を誘導できない可能性があります。

 

 「卵アレルギーがあるからアトピー性皮膚炎になるのではなく、アトピー性皮膚炎があるから卵アレルギーになる。」と考えるのが妥当だと考えられます。


 少なくとも赤ちゃんの皮膚の状態は早く良い状態、スベスベにしておくのがおすすめですね。

 

 次回はやはり赤ちゃんの時から皮膚をきれいにして、早期から加熱鶏卵を少量ずつ与えたほうがよいということを見事に立証した成育医療センターの「プチスタディー」をご紹介します。